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 感動写真集

2006年6月10日改訂

♪埴生の宿メドレー

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2006年6月10日作成

ラーマーヤナ物語の浮彫

ラーマーヤナ物語の浮彫(アンコール・ワット/カンボジア)

カンボジア世界遺産

カンボジア国旗

アンコール・ワット

浮彫

第一回廊の物語

浮彫うきぼり

 アンコール・ワット芸術で最大の評価がなされているのが、第一回廊の壁に描かれた物語浮彫で、クメール人が世界に誇る最も偉大な文化遺産ともいわれる。
   第一回廊は、写真下のように、祠堂を除く回廊の外周(写真の右側)は柱があるだけで開放されており、回廊の内周(中央祠堂側、写真の左側)は、全て壁で閉ざされている。この壁の内壁(外周側の壁面)には、全周にわたってびっしりと薄肉の浮彫(レリーフ)が施されている。  

第一回廊の壁面を埋め尽くす物語浮彫

第一回廊の壁面を埋め尽くす物語浮彫

拡大写真(1280x960)191KB

インド叙事詩「マハーバーラタ」

 この回廊は一周760mあり、巡礼者はそこに見る浮彫の絵巻物を通じて、人生の教訓を身につけていくことになる。まず西面の南側は、古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」からの場面で、カウラーバ軍とパーンダバ軍という王族同士の戦いが示されている。

行軍する兵士たち/マハーバーラタ

行軍する兵士たち/マハーバーラタ

拡大写真(1280x960)224KB

スールヤヴァルマンII世の行軍

 南面の西側はスールヤヴァルマンII世の功績をたたえる場面で、王の肖像と彼の軍隊の行進の姿で占められる。中央に座っているのがスールヤヴァルマンII世で、アンコール・ワットを建造した偉大な王である。日傘の多さが地位の高さを物語っている。

アンコール・ワットを建造した偉大な王/スールヤヴァルマンII世の行軍

アンコール・ワットを建造した偉大な王/スールヤヴァルマンII世の行軍

拡大写真(1280x960)265KB

 建設当時は、レリーフの王の姿は金箔で覆われていたという。周辺にかすかに残る朱色は当時の彩色といわれる。写真上の場面は、戦いに出る前、出陣の日取りや戦争のことを右下に座る占い師に占ってもらっているところで、このときの戦いはベトナムのチャンパ軍との戦いである。

ふんどし姿の中国人たち/スールヤヴァルマンII世の行軍

ふんどし姿の中国人たち/スールヤヴァルマンII世の行軍

拡大写真(1280x960)191KB

天国と地獄
 次の南面・東側はきわめて教訓的な場面で、ヤマ神(夜摩天)によって裁かれる人間の天国と地獄の世界が描かれており、アンコール・ワットが墳墓寺院であることの根拠となっている。三段に分割された壁面には、上段から順に極楽・裁定を受けに向かう様子・地獄が描かれている。閻魔大王(えんまだいおう)のヤマ神は、18本の手に剣を持ち、牡牛に乗った姿で描かれている。

18本の手に剣を持つ閻魔大王「ヤマ神」/天国と地獄

18本の手に剣を持つ閻魔大王「ヤマ神」/天国と地獄

拡大写真(1280x960)231KB

 このレリーフの馬の面や首の部分には僅かに金箔の跡が残っている。創建当時のアンコール・ワットは、柱から壁、屋根に至るまで金色に輝いていたともいわれる。クメール人は一様に耳たぶが長く描かれている。

金粉が残る馬のレリーフ/天国と地獄

金粉が残る馬のレリーフ/天国と地獄

拡大写真(1280x960)218KB

 地獄では、舌抜き、火責め、針責め、鞭打ち、動物責めなどの責め苦を受ける人々の姿や、閻魔大王に減刑の嘆願をする姿もある。王権の簒奪(さんだつ)のために政敵に残忍な行為を行ったといわれるスールヤヴァルマンII世は、死後、天界に行くことを誰よりも強く願っていたことだろう。

針責め

虎や蛇に喰われる動物責め

針責め 虎や蛇に喰われる動物責め

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ヒンドゥー教の神話「

乳海攪拌にゅうかいかくはん

 東面の南側は、これらの浮彫の中で最も見事な作品で、有名なヒンドゥ教神話の「乳海攪拌」が50mにわたって描かれている。これはヒンドゥ教の天地創造神話で、ヴィシュヌ神の化身である亀クールマの背の上にマンダラ山を乗せ、その山に大蛇バースチをまきつけ、その蛇の胴体をデーバ(神)とアスラ(阿修羅:神に対する悪神)が綱引きのように引き合っている。中央には采配をふるうヴィシュヌ神の姿がある。

 このようにして1000年もの撹拌が続いて海は乳海(にゅうかい)となり、その中から水の妖精アプサラ*やヴィシュヌ神妃ラクシュミー**のほか、インドラ神の乗り物であるアラバータという象と5つの頭を持つ馬が誕生し、最後に不老不死の妙薬・アムリタが生まれた。

 この妙薬を阿修羅が飲み込んだため、ヴィシュヌ神は阿修羅が不老不死になることを恐れて首をはね、妙薬を神々の方へ渡した。以後、神々は不死の存在となり、首を切られた阿修羅はカーラとなった。
*アプサラ:神々を楽しませる天上界の踊り子(天女)で人間界と自由に行き来できる能力を持つが神ではない。
**ヴィシュヌ神妃ラクシュミー:女神デバターの最高の存在。後に彼女は仏教に取り込まれ、美と幸福を授ける吉祥天(きっしょうてん)として日本に渡って来た。

第一回廊で最も見事な作品・乳海攪拌

第一回廊で最も見事な作品・乳海攪拌

垂直パノラマ写真(1260x1420)182KB

 東面の北側には、ヴィシュヌ神とアスラとの戦いの図があり、中央に霊鳥ガルーダに乗ったヴィシュヌ神が描かれている。北面の東側には、「マハーバーラタ」の付録「ハリ・バンシャ」物語からとったヴィシュヌ神の化身クリシュナと怪物バーナとの戦いの図がある。北面の西側には、先の乳海攪拌によって得た不老不死の妙薬をめぐるヒンドゥ教の神々と阿修羅の戦いが描かれている。

象に乗った武将

象に乗った武将

拡大写真(1280x960)224KB

インドの叙事詩「ラーマーヤナ物語」

 西面の北側に至って、古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」からとった、主人公ラーマ王子の率いる軍隊と、20本の腕と10個の頭を持つ魔王ラーバナ率いるラーバナ軍との戦いの場面が展開する。

20本の腕と10個の頭を持つ魔王ラーバナ/ラーマーヤナ

20本の腕と10個の頭を持つ魔王ラーバナ/ラーマーヤナ

拡大写真(1280x960)220KB

 ここではラーマ王子を助けた猿たちがダイナミックに描写されているが、特に猿軍団の将軍ハヌマーンは縦横無尽の働きで、ラーマ王子の妻であるシータをランカ島より救出する。

猿軍団の将軍ハヌマーンの活躍/ラーマーヤナ

猿軍団の将軍ハヌマーンの活躍/ラーマーヤナ

拡大写真(1280x960)224KB

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