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和田義男

 旅紀行ジャパン

2005年8月27日改訂

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2005年8月25日作成

巻物と剣を持つ文殊菩薩

文殊楼の文殊菩薩(比叡山延暦寺)

夏の叡山延暦寺

東塔

前作をご覧下さい

比叡山延暦寺
無 動 回 峰 横 川 西 塔 法 灯 東 塔 和田義男
 

文殊楼もんじゅろう

   根本中堂正面の石段は、最上段が中堂の屋根の上端と同じ高さになっているという。この急な石段を上ると、目の前に文殊楼が建つ。古来、琵琶湖側からの参道である本坂(ほんさか)を登ってきた参詣者は、ここをくぐり、根本中堂に心を休めたという。
   文殊楼は比叡山の総門の役目を果たす重要な楼門で、他の寺院における山門に当たる。

絵馬札が下がる文殊楼

絵馬札が下がる文殊楼

拡大写真(1400x1000)358KB

   文殊楼は貞観8年(868)慈覚大師が常座三昧の修行を行う道場として建立されたのに始まり、寛永19年(1642)徳川家光の再建による重層和唐の混合様式の建物である。

獅子に乗った文殊菩薩

獅子に乗った文殊菩薩

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   上層には文殊菩薩を祀り、智慧の文殊として全国の学生・生徒たちが絵馬札に祈願をこめてご利益を受ける。現在の文殊楼は、寛文8年(1668)の火災後の再建である。

巻物と剣を持つ文殊菩薩

巻物と剣を持つ文殊菩薩

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文殊菩薩の 

脇侍わきじ

文殊菩薩の脇侍

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戒壇院かいだんいん

   大講堂から西に150mばかり行った小高い一角に戒壇院がある。天台宗の僧侶になるために必要な大乗戒を受けるところで、堂内には大乗仏教の戒律を授ける三師である釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)・弥勒菩薩(みろくぼさつ)が祀られているという。

大乗戒を受ける戒壇院

大乗戒を受ける戒壇院

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法華総持院ほっけそうじいん

   戒壇院を西に行くと緩やかな坂がやがて石段に変わる。長い石段の最上段に法華総持院の阿弥陀堂と東塔(とうとう)が建つ。法華総持院は、平安初期、滋覚大師円仁(じかくだいし・ えんにん)が創建したもので、昭和初期に再建された。
 

 円仁が入唐中に見た唐都長安・青龍寺の鎮国道場を模して天台密教の根本道場とした。東塔(とうとう)、阿弥陀堂、灌頂堂(かんじょうどう)などの総称が法華総持院である。

東塔と並ぶ阿弥陀堂

東塔と並ぶ阿弥陀堂

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  朱燃ゆる堂塔今日の暑さかな   北 舟
 

阿弥陀堂あみだどう

   阿弥陀堂は、比叡山延暦寺開創1150年を記念し、昭和12年(1937)に建立された。朱塗りの方形造りの建物は京都・法界寺(ほうかいじ/ほっかいじ)阿弥陀堂を模しており、方5間の大きさで、鎌倉初期の純和様式を採用。内陣天井廻りに極彩色を施し、本尊には金色に輝く丈六の阿弥陀如来座像が祀られている。こゝでは宗派を問わず先祖の回向*(えこう)を受けることができるという。    *回向:仏事を営んで死者の成仏を祈ること。

阿弥陀堂の阿弥陀如来座像

阿弥陀堂の阿弥陀如来座像

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法華総持院 ほっけそうじいん

東塔とうとう

   最澄は「一隅を照らす」という教えを示し、全国6ヵ所に宝塔を建て、国土と国民を護ることを発願した。その中心宝塔として比叡山に建立された東塔は、元亀の法難により灰燼に帰し、以来再建されなかったが、昭和55年(1980)、400年ぶりに建築当時を偲ぶ雄大な姿を老杉の間に現した。
 

 高さ30m、木造檜造り、重層多宝塔で、上層には仏舎利と法華経千部、般若心経50万巻、千万遍の念仏名号が納められ、下層には胎蔵界大日如来のほか5仏が安置されているという。

朱色が鮮やかな東塔

朱色が鮮やかな東塔

拡大写真(1400x940)233KB

和田義男

 
和田義男

撮影 2005年8月11日
 

OLYMPUS E-300

11-22mm 14-54mm
SIGMA 55-200mm


800万画素

 
1,070枚  1,850MB
 

 今回の旅は、無動寺谷に行くことが最大の目的だった。道中、アポを取った阿闍梨さんに会うために東京から来たという若い女性に出会い、二人で「そば喰ひ木像」を見た。
 彼女はお目当ての阿闍梨が何処にいるのか分からずに困っていたので、僧侶に尋ねるのが一番良い方法だと言って分かれた。
 物質文明にタップリと浸かってしまった現代人は、精神文化が乏しいといわれて久しい。
 比叡山には、現代の若者を惹きつける何かが存在するのだろう。無動寺谷に住む阿闍梨は、彼女の心に爽やかなビタミン剤を与えてくれるに違いない。

不滅の法灯

 交通機関の発達で1日で比叡山山中を巡り、夜には500kmも離れた東京の我が家に帰ることができる高度な科学文明を謳歌する現代、修業僧は未だに1200年前の厳しい戒律に身を委ねている。日本仏教の母山・比叡山であるからこそ、伝統と格式ある仏教文化が今なお存続しているのだろう。不滅の法灯がそれを象徴している。汗一升の旅だったが、宗教の奥深さを垣間見ることができ、心が満たされた旅だった。  2005.8.25 〈 完 〉

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