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 旅紀行日本の裸祭り
2002年10月28日改訂

♪島の祭り KasedaMusicLabo

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灘のけんか祭り

神 輿 合 わ せ

1/3 神輿合わせ 3/3
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  秋日照る喧嘩祭に燃え尽きぬ 北舟 

あきひてる けんかまつりに もえつきぬ

 

Autumn sun shining on the Kenka festival,
a man has breathed his last.

獅子屋台

獅子屋台

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広畠の練り場

 神輿や屋台が御旅山の山頂にある御旅所(おたびしょ)に向かう前に、御旅山の山麓にある三角形の練り場で神輿合わせや屋台練りが披露される。この会場を広畑(広畠 ひろばたけ)という。御旅山の段々畑がやぐらを組んだように見える事から櫓畠(櫓畑 やぐらばたけ)とも呼ばれる。
 御旅山と国道250号線をはさんだ海側の斜面は、以前は段々畑だったが、今では年に一度の祭りのための観客席となっている。
 すり鉢状の観客席は、地元の人たちが親類や友人を招いたり、地元企業が取引先を招いたりするのに使われている。練り場に隣接する家は、練り場側の部屋の窓を特別大きくしたり、屋根に見物席を作ったりするなど、祭りに備えた作りになっている。
御旅山の練り場(広畑)

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 いよいよ、自然の地形を上手く利用したこの巨大なスタジアムで本番が始まった。
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三基の神輿で行う神輿合わせ

三基の神輿で行う神輿合わせ

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三基のけんか神輿

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獅子屋台

 最初に練り場に登場したのは、例年露払い役を務める地元松原の獅子屋台だ。錬り場を清め、悪魔を追い払う役目を負う。松原では、獅子檀尻(だんじり)を獅子屋台と呼ぶ。大観衆で埋め尽くされた広畠に〈 テ、テン、ツ、トン 〉とテンポ良く響き渡る太鼓の調べから、地元松原では"テンテンツキ”という愛称で親しまれ、1996年、この太鼓の音が元環境庁による「日本の音風景100選」に「姫路市:灘のけんか祭のだんじり太鼓」として選ばれている。妻鹿(めが)や東山では”トントンチキ”と呼ぶようで、地域によっても呼び方が微妙に変わるところが面白い。
 白木の屋台が大きな地響きとともに、何度となく倒される。派手に倒すほど、後の神輿合わせや屋台練りが安全に行われるといわれている。屋台には太鼓を叩く乗り子のりこ)が乗っているが、屋台が倒されても太鼓の音は途絶えることがない。その執念と忍耐は大変なものだ。

宇佐崎の一の丸の幟

宇佐崎の一の丸の幟

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神輿合わせ

 獅子屋台が御旅山に登っていくと、今年14年ぶりに屋根を新調し、漆を塗った神輿3基がそれぞれ幟(のぼり)を先頭に登場する。「一の丸」は応神天皇(おうじんてんのう)、「二の丸」は神功皇后(じんぐうこうごう)、「三の丸」は(ひめおおかみ)の神輿で、練り子(ねりこ)たちは年齢別に決まった神輿を練る。神輿に丸がついているのは、故事により、神輿を船に見立てたものだ。
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神輿から転落!

神輿から転落!

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 神輿合わせを担当する錬り番は、旧灘七村が毎年交代で担当する決まりで、7年に一度回ってくる。今年の錬り番は宇佐崎だ。錬り番は、本宮での屋台練りは行わない。屋台を担ぐよりも神輿を担ぐ方が嬉しいのだという。それだけに気合い十分で、荒々しいパフォーマンスが披露される。

二の丸の熟年グループ

二の丸の熟年グループ

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勇壮なけんか祭りの頂点!

 宇佐崎の場合、「一の丸」は黄色の法被を着た26〜35歳の壮年層、「二の丸」は、白い法被を着た36〜45歳の熟年層、「三の丸」は赤い法被を着た16〜25歳の青年層で、それぞれ100人を超える大勢力だ。
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死亡事故直前の神輿

死亡事故直前の神輿

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祭りのビデオ ( 9秒 1.7MB ブロードバンド用)

祭りのビデオ

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 練り子全員、法被の背に蟹のマークが入っているのが面白い。一番目立つのは、黄色の法被を着た「一の丸」の壮年層だ。
 神輿合わせでは、3台の神輿を相互に激しくぶつけ合う。神輿がぶつかるたびに大歓声が轟く。神輿同士が喧嘩しているようにみえることから、灘のけんか祭りと呼ばれるようになったが、同じ町のもの同士が神輿を練り合うだけなので、喧嘩しているわけではない。

痛恨の死亡事故

 最初の練り合わせで、大変な事故が起こった。何万人という大観衆の見守る前で、神輿同士がぶつかった瞬間、神輿に乗っていた57歳の男性が転落した。その直後、重さ350kgの神輿が倒れ、下敷きになった。直ぐに救出され、病院に運ばれたが、翌日の新聞で死亡したことが報じられた。
 死亡したのは写真左の白装束の人で、死因は胸を圧迫されたことによる心臓破裂だという。10年前にも神輿を担いでいた18歳の男子高校生が死亡する事故が起きている。今回亡くなられた人は、現地で案内していただいた方の同僚の兄だという。心からご冥福をお祈りする。
 灘のけんか祭りの怪我人は毎度のことで、今年も宵宮・本宮あわせて22人の負傷者が出ている。祭りで大いに盛り上がるのは結構だが、事故だけは避けたいものだ。 

神輿の激突・横転

 初っぱなに事故が発生したものの、祭りは何事もなかったかのように続行された。改めて神輿合わせが行われ、神輿がぶつかるたび、倒れるたびに練り場を囲む大観衆から歓声が沸き上がる。会場は興奮の坩堝(るつぼ)と化し、その歓声に勇気付けられたかのように、練り子たちは益々エスカレートし、横転した神輿によじのぼりはじめた。

神輿の破壊

 一の丸の男たちが、倒れた神輿を起こして地面に据えた後、神輿に登り、屋根を足でばんばん蹴破りはじめた。これでもかこれでもかといわんばかりに執拗だ。14年ぶりに新調された屋根の一部があっという間に破壊された。
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神輿の屋根を壊す男たち

神輿の屋根を壊す男たち

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 神輿には神様が乗っておられるのに、どうしてこのような狼藉を働くのか理解できない。景気よくぶつけ合うのはよしとして、足で屋根を蹴破るのはいかがなものか。

破壊された神輿の屋根

破壊された神輿の屋根

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 聞けば、神輿合わせは、激しければ激しいほど、神意に叶うとされているという。神と一体となった裸の男たちは、自らに課された使命を忠実に果たそうとしているのだった。それが証拠に、神輿は毎年修復する必要があるため、簡素な造りになっているのだった。
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