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2004年9月17日(金)
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空を見上げれば うちの所員が、小雨の中、寒い、寒いと、現場から上がってくるので、何℃かと思って、温度計を見ましたら、午後4時で、24℃、これでは、身体が冷えるはずです。雨季もあと一ヶ月ぐらいで上がると思いますが、この時期は、ベンガルの秋でもありますので、温度も、どんどん下がっていきます。
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最近は、ろくでもない事件が世界中で頻発していて、気持ちも沈んでしまいがちですが、そういう時には、空を見上げれば、人間にも元気が戻って来ようというものです。従い、今回のカワ通は、空色の特集です。 |
空色。そらいろ。英語で、ずばり、Sky Blueです。あるいは、天空の青という意味で、Celestial
Blueとか、Firmament
Blueとかも、使われているようです。どれも、とても良い響きですね。では、今回は、インドの空を6葉、お届けしてみましょう。 |

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1) ジャムー&カシミール州の空 どうですか、この青空。パキスタンとの国境紛争地帯のカシミールは、日本の皆さんには、カシミア羊毛の産地として、名前が知られていると思います。どうです、この紫外線(見えませんが・・・)。日本の美しい女性は、インドで、3倍早く、お歳を召されると言われていますが、きっと、このウルトラバイオレット光線にやられるからだと思います。 |
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2) ジャムーの上空からの大地と、ヒマラヤの空 エアバス320から、ジャムー市郊外を眺めています。インドでは、このようなヒマラヤ山脈近くの河でもこのように蛇行し、泥を含んだ茶色です。左手方向は、もうパキスタンとの国境近くになります。こうして、上から見ると、人間が自然界の中で、なんとか住ませて貰っているのがよくわかります。 |
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3) ヒマーチャルプラデッシュ州の山間部での空 ヒマラヤの青空とこの白雲。なんか、気持ちがすっきりしてきます。空気も最高に美味いです。100歳まで楽々生きられそうな感じです。
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4) カルカッタのハウラー駅の空 地獄へようこそ!この駅からの列車で、うちの所員は、うつむいて、肩を落として、現場に戻って来ます。ハウラー駅には、20数本のホームがあり、この駅を拠点に、インド全土に、鉄道が伸びています。堂々とした駅舎で、さすが、インド帝国の旧帝都です。 |
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5) ジャムシェドプールの空 ハウラー駅から約4時間、250キロ離れたタタナガールの駅です。この空の先に、アラビア海に面したムンバイがあります。が、あと、28時間掛かります。ここまで来ると、所員は、逆に開き直って、もうやるか、やられるか、だったら、やるしかないという気になって、待ち構えたうちの車に、捕獲され、2時間で、現場に投入されています。これまで、誰も逃げれ切れた所員はいません。 |
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6) 西ベンガル州の空 うちの現場辺りのごくごく普通の光景です。のどかな田園風景です。人間まで、のんびりして来ます。が、ダム現場では、毎日、工程に追われた、激しい闘いが続いています。 |
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以上、インドの空色でした。日本と、余り変わりなかったですか? |
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一日じゅう空を見ていた・・・私の大好きな作家、片岡義男さんの小説の題名です。日本では、人間世界での刺激が多すぎて、なかなか、ゆったりした気分で、のんびりと空を見上げることが、ないのではないでしょうか?季節の切り替えの時期に、日がな空を眺めて、のんびりしてみたいものです。と、いつも心掛けるのですが、そんな余裕心が、なかなか出来ないのが、情けないです。 |
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では、最後に、一句、ご紹介します。
秋風や高井のていれぎ三津の鯛
あきかぜや たかいのていれぎ みつのたい |
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故郷松山の俳人、正岡子規の明治28年の句ですが、砥部(とべ)の近く、山の麓の高井の清流で育つていれぎと言う水草と、瀬戸内海の島々が見渡せる三津の魚市場の鯛を見事に掛けて、四国松山の秋を表現しています。 |
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句集では、この句の前に、たぶん、子規のこの句の創作メモだったのでしょうが、「故郷の蓴(じゅんさい)、鱸(すずき)、喰いたしと、言ひし人もありとか・・」とあります。日本の鱸は刺身が美味いのですが、ベンガル湾の鱸は、カルカッタでは、蒸して食されます。 |
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秋は、夏に痛んだ体力も回復して来て、食欲も湧いて来ますよね。では、日本の皆さん、深まりゆく今年の秋を満喫して下さい。ごきげんよう。 |
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