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 旅紀行日本の裸祭り

2015年4月21日改訂

 

 

 

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♪街頭録音(大松明廻し)〜鬼太鼓〜
旅と写真は元気の泉

感動の裸祭CD完成!

初春の鬼夜褌竹はぜる   北舟
 

Ogre's Night Fundoshi, the bamboos exploding in the New Year.

2015年3月19日制作

久留米JCI理事長の冒険! /玉垂宮( 福岡県久留米市)

拡大写真(2400x1800)873KB        

久留米JCI理事長の冒険! /玉垂宮( 福岡県久留米市)

国指定重要無形民俗文化財

玉垂宮神紋「左三つ巴」   大善寺玉垂宮   鬼面尊神神紋「水巴」

鬼夜

松明廻

大松明廻しおおたいまつまわし

 
鉾面神事が終わり子供たちによる鐘と太鼓の乱打を合図に大松明廻しが始まる。まず一番から六番までの大松明が、順次、本殿の西側に進む。鬼夜の鬼には、人目に触れてはいけないという決まりがあるため、大松明が本殿の陰に隠れて境内が暗くなると、鬼が行動できるようになる。
 頃合いを見計らって子供たちのシャグマが鬼堂の板壁を叩くと、その合図で鬼は鬼堂から出てその周りを右に7周半したあと、シオイガキに向かうために大松明の明かりを避けるようにして鐘楼の西の陰に隠れる。  
 鬼が鐘楼に移動すると、一番松明が鬼堂の東側に移動して、火取りを行う。そして、下向坂から惣門を通って霰川の土手に向かい、そこで火を消す。  
 一番松明に導かれるようにして、シャグマらに護られた鬼が移動し、一番松明が消えたことを確認してから霰川でシオイガキを行い、表参道から本殿に上がる。  
 鬼が本殿に入ると、一番松明の後に続いていた二番から六番までの大松明は、鬼堂北→鬼堂東→鐘楼南→本殿南→本殿西→本殿北→鬼堂北→下向坂というコースを辿って境内を二周する。  
大松明廻 【壱】 〜動き始めた一番松明(西小路)〜  2015.01.07 21:42:30

大松明廻 【壱】 〜動き始めた一番松明(西小路)〜 2015.01.07 21:42:30

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大松明廻 【弐】 〜残った五本の大松明〜 21:43:26

大松明廻 【弐】 〜残った五本の大松明〜 21:43:26

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大松明廻 【参】 〜後に続く二番松明(大善寺)〜  2015.01.07 21:44:19

大松明廻 【参】 〜後に続く二番松明(大善寺)〜 2015.01.07 21:44:19

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              大松明廻 【四】 〜三番松明 「大橋」の尻引綱を持つ氏子たち〜 21:46:04         ↓尻引綱

大松明廻 【四】 〜三番松明・大橋の尻引綱を持つ氏子たち〜 21:46:04

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大松明廻 【五】 〜大松明の後部を支える竹筒〜 21:46:09

大松明廻 【五】 〜大松明の後部を支える竹筒〜 21:46:09

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大松明廻 【六】  〜樫の枝葉で火の粉を防ぐ〜 21:46:42

大松明廻 【六】  〜樫の枝葉で火の粉を防ぐ〜 21:46:42

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大松明廻 【七】  〜松明を支える合掌を持つ〜 21:48:06

大松明廻 【七】  〜松明を支える合掌を持つ〜 21:48:06

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大松明廻 【八】  〜大松明を担ぎカリマタで支える〜 21:49:23

大松明廻 【八】  〜大松明を担ぎカリマタで支える〜 21:49:23

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▲▼ 一番松明が動き出すと、次々と大松明廻しが始まる。松明の頭部をカリマタで支え、尻引綱を引いて前進しながら方向を定める。以前は、尻引綱は、町内の長老たちが引いていたが、現在は誰でも引くことができる。

大松明廻 【九】 〜 氏子たちが2本の尻引綱を引いて前に進ませる〜

大松明廻 【九】 〜氏子たちが2本の尻引綱を引いて前に進ませる〜

拡大写真(2000x1130)278KB 撮影:吉田好幸
大松明廻 【拾】 〜火の粉を浴びながら前進〜 21:50:47

大松明廻 【拾】 〜火の粉を浴びながら前進〜 21:50:47

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大松明廻 【拾壱】 〜タイマワシを指揮する赤鉢巻〜 21:53:23

大松明廻 【拾壱】 〜タイマワシを指揮する赤鉢巻〜 21:53:23

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大松明廻 【拾弐】 〜大松明を下から支える〜

大松明廻 【拾弐】 〜大松明を下から支える〜

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▲▼ 12mほどもある大松明を動かすのは容易ではない。しかも大松明が倒れ火が地面に着くと不吉とされることから、絶対に倒さないよう細心の注意をはらって進み、ときどき休憩してタイマワシたちの体力を回復させる。

大松明廻 【拾参】 〜一息入れる〜 21:55:35

大松明廻 【拾参】 〜一息入れる〜 21:55:35

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大松明廻 【拾四】 〜出発!〜 21:56:29

大松明廻 【拾四】 〜出発!〜 21:56:29

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▲▼ 六本の大松明が松明揃の位置から時計回りに進んで本殿西に移動するまでタイマワシたちを鼓舞すべく、鐘と太鼓が乱打され、否が応でも熱気が高まる。

大松明廻 【拾五】 〜本殿西に移動を完了した一・二番松明〜 21:57:00

大松明廻 【拾五】 〜本殿西に移動を完了した一・二番松明〜 21:57:00

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大松明廻 【拾六】 〜 止め揃え位置を指示する惣裁判と赤鉢巻〜 21:58:04

大松明廻 【拾六】 〜 止め揃え位置を指示する惣裁判と赤鉢巻〜 21:58:04

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大松明廻 【拾七】  21:59:04

大松明廻 【拾七】  21:59:04

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大松明廻 【拾八】 〜 本殿西の止め揃え位置に並んだ一番〜三番の大松明〜 22:00:52

大松明廻 【拾八】 〜 本殿西の止め揃え位置に並んだ一番〜三番の大松明〜 22:00:52

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焦熱地獄

▲▼ 大松明と本殿に挟まれたこの場所は、とにかく熱い。焦熱地獄だといっても良い。久留米JCIの土肥秀樹理事長が二番松明「大善寺」の縄切りをするので、撮影を頼まれたのだが、なかなか現れない。この位置がベストポジションなので、涼しいところに移動することもできない。立っているだけで、火傷しそうな熱さで、タイマワシの後ろに隠れたりしながら撮影を続けた。愛機 OLYMPUS E-5 もさわれないほど熱を持ったが幸い、壊れることもなく、最後まで働いてくれた。

   正月七日の裸祭といえば、誰しもが寒さとの我慢比べだと思うが、実はこの鬼夜では、熱さの我慢比べだった。
大松明廻 【拾九】 〜二番松明「大善寺」にのぼる縄切り 1/5〜 22:03:15

大松明廻 【拾九】 〜二番松明「大善寺」にのぼる 縄切り 1/5〜 22:03:15

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▲▼ 同じ日本三大火祭の一つに数えられる京都北山の鞍馬の火祭は同じように褌一丁の裸祭だが、長さ5m・重さ80kgを超える大松明を3〜4人がかりで担ぐ男たちの黒繻子(くろしゅす)褌には下がりがつけられ、短い襦袢(じゅばん)で肩と腕を覆い、白布の肩当てを襷掛(たすきがけ)にして、身体を防御している。 鞍馬の火祭

 
鞍馬の火祭(京都北山)
鞍馬の火祭(京都北山)

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   鞍馬の火祭と比べると鬼夜のタイマワシたちが身につけているのは、褌と腹巻だけで、防火対策としては、樫の枝葉で火の粉を払うくらいであり、完全に無防備であることに驚きを禁じ得ない。
大松明廻 【弐拾】 〜二番松明「大善寺」にのぼる縄切り 2/5〜 22:03:30

大松明廻 【弐拾】 〜二番松明「大善寺」にのぼる縄切り 2/5〜 22:03:30

拡大写真(2000x1333)350KB     撮影:吉田好幸

▲▼ 縄切りたちは、さほど熱そうに見えなかったが、実は火口(ひぐち)のそばでは痛みを感じるほどの強烈な熱さで、みんなそれを我慢しているのだという。人によっては、火口に一番近い縄に手が届く位置まで進めず、縄切りを果たせないまま、引き返す姿も見られた。

大松明廻 【弐拾壱】 〜二番松明「大善寺」にのぼる縄切り 3/5〜 22:03:40

大松明廻 【弐拾壱】 〜二番松明「大善寺」にのぼる縄切り 3/5〜 22:03:40

拡大写真(2200x1470)534KB     撮影:吉田好幸
大松明廻 【弐拾弐】 〜二番松明「大善寺」にのぼる 縄切り 4/5〜 22:03:50

大松明廻 【拾九】 〜小刀で二番松明の縄を切り解く〜 22:03:36

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鬼の鬼堂めぐり

 六本の大松明が本殿西に移動して神苑が暗くなると、人知れず鬼堂に入って籠もっていた鬼が動き始める。撮影禁止なので、文章でしか説明できないが、写真を出すとすれば、時間的にはこの位置になる。

   シャグマの子供たちが鬼堂の板壁を激しく叩き、その音に促されて、鬼が外に出てくる。人目に触れてはいけない鬼は、麻で作った蓑をすっぽり被り、暗闇の中を移動する。その役を誰が務めるのかも一切秘密とされている。
   鬼堂から出て来た鬼は、シャグマらに囲まれて、鬼堂を時計回りに七周半廻る。このとき川原家の人がかずとり餅で数を数える。廻り終えた鬼は、シャグマらに護られて誰にも気づかれないように鐘楼西に移動し、闇に身を潜めて先導役の一番松明を待つ。
大松明廻 【弐拾参】 〜二番松明「大善寺」にのぼる縄切り 5/5〜  22:04:14

大松明廻 【弐拾参】 〜二番松明「大善寺」にのぼる縄切り 5/5〜  22:04:14

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大松明廻 【弐拾四】 〜久留米JCI理事長の冒険!1/3〜  22:05:44

大松明廻 【弐拾四】 〜久留米JCI理事長の冒険!1/3〜  22:05:44

拡大写真(2000x1333)340KB 撮影:吉田好幸
 

久留米JCI 理事長の冒険!

▲▼ 少なくとも5分は待っただろう。灼熱地獄の中ではとても長く感じる時間だった。久留米JCI 理事長が二番松明「大善寺」にのぼってきたので、機関誌の表紙にすべく、彼の勇姿を前と後ろから激写した。

大松明廻 【弐拾五】 〜久留米JCI理事長の冒険!2/3〜  22:06:17

大松明廻 【弐拾五】 〜久留米JCI理事長の冒険!2/3〜  22:06:17

拡大写真(2200x1800)461KB 撮影:吉田好幸

初春の鬼夜褌竹はぜる 北舟

はつはるの おによふんどし たけはぜる

Ogre's Night Fundoshi, the bamboos exploding in the New Year.

大松明廻 【弐拾六】 〜久留米JCI理事長の冒険!3/3〜  22:06:54

大松明廻 【弐拾六】 〜久留米JCI理事長の冒険!3/3〜  22:06:54

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大松明廻 【弐拾七】 〜五番松明「開・山ノ町」が本殿西に到着〜 22:07:53

大松明廻 【弐拾七】 〜五番松明「開・山ノ町」が本殿西に到着〜 22:07:53

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大松明廻 【弐拾八】 〜縄切りに挑む!〜  22:07:57

大松明廻 【弐拾八】 〜縄切りに挑む!〜  22:07:57

拡大写真(2400x1600)633KB 撮影:吉田好幸
 

綱切り成功者に乾杯!

▲▼ 燃え盛る紅蓮(ぐれん)の炎にひるむことなく火口直近に到達し、二番松明の綱切りに成功したこの男性の勇気に乾杯! (もっとも彼が切り取った綱は、火口から二番目の綱だった。火勢が強く、これが限界なのだろう。)

   読者は、彼の背中に、青竹の柄杓(ひしゃく)が差されていることにお気づきだろうか。これは、前頁・松明揃(たいまつぞろえ)の冒頭に説明したように、タイマワシたちがそれぞれの大松明の配置に着く際、松明組の代表者が拝殿前の酒樽から御神酒を汲んで飲み干したときに使った柄杓である。(観覧席から最も遠い場所なので、撮影できなかったのが残念。)彼は、それを記念に持ち帰ろうと背中に差しているのである。この晴れがましい姿を切り取り、臨場感溢れる名作をものにした吉田好幸さんの腕前にも乾杯!
大松明廻 【弐拾九】 〜縄切り成功!〜  22:08:09

大松明廻 【弐拾九】 〜縄切り成功!〜  22:08:09

拡大写真(2400x1600)692KB 撮影:吉田好幸
 

大松明の鬼夜縄

▲▼ 大松明の速やかな燃焼を助けるために、勇敢なタイマワシたちが松明にあがり、最先端の縄を切る縄切りは、大松明廻しの見所の一つである。結び目をほどくか、首にかけた小刀で切断することで縄が解かれてゆく。それによって松明の先端が広がり、酸素の供給がスムーズになって燃焼が進む。タイマワシや見物人たちは、この燃え残った縄を争うように拾い、タイマワシたちは、腹巻の上に巻くなどして持ち帰る。

   この縄は、とても縁起の良いもので、色々な御利益があるという。私も撮影のかたわらでこの縄を入手できたので、大事に持ち帰り翌日、私の西日本の取材拠点である福津市津屋崎の吉田屋にプレゼントしたところ大変喜ばれた私が命名したこの鬼夜縄は、鬼神転じて福神となり、吉田屋に無病息災と商売繁盛の御利益をもたらしてくれるに違いない。
大松明廻 【参拾】 〜御利益のある焼け残った縄をゲット!〜 22:13:47

大松明廻 【弐拾参】 〜御利益のある焼け残った縄をゲット!〜 22:13:47

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大松明廻 【参拾壱】 〜大松明と本殿般若の鬼瓦〜  22:08:09

大松明廻 【参拾壱】 〜大松明と本殿般若の鬼瓦〜  22:08:09

拡大写真(2400x1630)407KB 撮影:吉田好幸
大松明廻 【参拾弐】 〜六番松明「奥小路」が到着!〜 22:14:29

大松明廻 【弐拾四】 〜六番松明「奥小路」が到着!〜 22:14:29

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大松明廻 【参拾参】 〜出発を待つ汗だくのタイマワシたち〜 22:25:55

大松明廻 【参拾参】 〜出発を待つ汗だくのタイマワシたち〜 22:25:55

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撮影:吉田好幸
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