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Wa☆Daフォトギャラリー

 旅紀行日本の裸祭り

2018年10月20日改訂

今 日

昨 日

♪山伏/邦楽囃子

湯殿山御滝行人濡褌   北舟

 

Mt. Yudono, the wet fundoshi loincloth of the ascetic of Otaki falls.

2011年8月25日制作

佐藤篤さんの二度目の滝行

拡大写真(1600X2600)804KB

佐藤篤さんの二度目の滝行/湯殿山・御滝(山形県鶴岡市)

日本の裸褌文化


鐵砲洲稲荷神社神紋   神紋:剣梅鉢   鹿島神宮神紋   佐女川神社神紋   禊  

神紋:十五弁菊花

 

祇園紋

 

太田神社月星紋

 
神紋:八弁菊   金沢市章1   鐵砲洲稲荷神社神紋   神紋:丸に違い鷹の羽       西大寺・寺紋   三つ盛り亀甲に五三の桐  

Wa☆Daフォトギャラリー10周年記念作品

葉月

湯殿山滝行
厳出羽三山神社
山形県鶴岡市
平成23年(2011)8月6-8日(金-日)
撮影・制作:和田義男

 平成23年(2011)8月6日(土)から8日(月)迄の三日間、山形県鶴岡市に鎮座する出羽三山神社で錬成修行道場が開催された。出羽三山は、山形県庄内地方に広がる羽黒山(はぐろさん)(414m)月山(がっさん)(1,984m)湯殿山(ゆどのさん)(1,504m)の総称で、修験道を中心とした山岳信仰の場として、現在も多くの修験者や参拝者を集める。
 出羽三山神社の創建は、推古元年(593)に蜂子皇子(はちこのおうじ)が羽黒大神を勧請した事が始まりという。彼は、羽黒山に寂光寺を開山すると、月山と湯殿山を次々に開いて出羽三山修験の祖となった。
湯殿山本宮 / 衛星写真

湯殿山本宮 / 衛星写真

拡大写真(1070X555)192KB

Google Map

   
 湯殿山(1,504m)は出羽三山の南端に位置し、その北東約5kmの月山(1,984m)に連なる霊山である。湯殿山北側中腹の梵字川(ぼんじがわ)の侵食によってできた峡谷に、五穀豊穣・家内安全の守り神として崇敬される湯殿山神社(1,100m)がある。女性の秘所に似た霊巌(れいがん)が御神体で、不思議なことにその頂上から湯が流れ出ており、社殿のない神社として知られる。
たっぷりと 鳥舟とりふね (準備運動)を行う   15:15

たっぷりと鳥舟(準備運動)を行う 15:15

拡大写真(2400X1800)1.17MB

   
 二日目、午後3時過ぎ、湯殿山本宮の境内に到着。女性たちは、更衣室で滝行用の白衣に着替えたが、男性は空き地で褌一丁になった。滝行の装束は、男性は越中褌一丁の裸形、女性は白の上衣に半股引(ハーフパンツ)。男女とも出羽三山の朱印を押した白鉢巻を締め、白足袋 (靴下)・草鞋(わらじ)を履いている。
梵字川ぼんじがわ の沢を 遡上そじょう する 2011.8.7 15:26

梵字川の沢を遡上する 2011.8.7 15:26

拡大写真(2400X1800)1.09MB

▲▼ 行人たちは、神の依代(よりしろ)となる梵天(ぼんてん)を芭蕉の句碑に立てかけ、 神の降臨に拝礼した後、準備運動の鳥舟(とりふね)をたっぷりと行った あと、含満ノ滝に向かった。  
含満ノ滝かんまんのたき に到着    15:27

梵天を持つ佐藤篤班長

含満ノ滝に到着 15:27

拡大写真(2400X1800)1.17MB

▲▼ 含満ノ滝(かんまんのたき)は、芭蕉の句碑から月山登山道を150mほど上った左手にある。それほど大きな滝ではないが湯殿山の雪解水(ゆきげみず)を集めて流れが速く水量もあるので、滝壺がえぐられて深くなっており、途中、泳がないと背が立たない箇所があった。  
男女を左右に振り分ける太田慶春 道彦みちひこ   15:28

男女を左右に振り分ける太田慶春道彦 15:28

拡大写真(2400X1800)1.00MB

▲▼ 真っ先に佐藤班長が梵天を持ったまま滝壺に飛び込み、滝の中央で滝に向かって梵天を保持したまま仁王立ちした。班長が流されないように支える人が後ろに付くと、それを合図に行人たちの滝行が始まった。  

梵天ぼんてん

を持って飛び込んだ佐藤班長!

梵天を持って飛び込んだ佐藤班長!

拡大写真(2000X1600)707KB

   湯殿山白褌の滝行人  北舟 

ゆどのさん しろふんどしの たきぎょうにん

Mt. Yudono, ascetics of white loincloth beneath a waterfall.

梵天ぼんてん

を先頭に滝行の開始 / 含満ノ滝かんまんのたき  15:32

男女を左右に振り分ける太田慶春道彦 15:28

パノラマ写真(2800X1500)999KB

▼ 滝の水圧に抗するため、道彦と助彦が行人の肩などを保持して、滝壺に流されないように支援 してくれる。 道彦に保持されて合掌しているのはベテランの五十嵐満喜子さん(山形県新庄市)。雪解水(解けた雪)の冷たさを一身に受け、堪え忍ぶひととき!  
合掌と

振魂ふりたま

合掌と振魂!

拡大写真(2400X1800)534KB

  三日目御沢橋のたもとから2〜3分ほど進んだところから沢に入り、御沢駈けが始まった。全員、足袋草鞋なので、滑ることもなく、順調に梵字川の川床を遡上(そじょう)した。  
湯殿山参籠所から御沢駆け入口への道 / 衛星写真

湯殿山参籠所から御沢駆け入口への道 / 衛星写真

拡大写真(1260X820)459KB

Google Map

   湯殿山夏早朝の御沢駆  北舟 

ゆどのさん なつそうちょうの おさわがけ

Mt. Yudono, going along a stream

early morning in summer.
岩壁の直下を進む 05:54

岩壁の直下を進む 05:54

拡大写真(2400X1800)1.32MB

   

▼ 御沢駆けのあと到着した御滝(おたき)は、縦縞模様の赤く鮮やかな岩壁の上端から落差10mほどの雪解水(ゆきげみず)が二筋流れ落ちている。向かって左が雌滝(めだき)、 右が水流の強い雄滝(おだき)である。崖の表面を彩る赤色模様は、御神体と同様の鉄分を含んだ結晶体と思われる。

鮮やかな赤壁の 御滝おたき
 

雌滝

水流の強い雄滝

鮮やかな赤壁の御滝

パノラマ写真(2500X2000)1.33MB

▲▼ 拝礼が終わると、直ちに準備運動の鳥舟が始まった。男性は流速の強い右側の雄滝で水行し女性は左側の雌滝を利用する。雌滝には太田道彦が、雄滝には佐藤助彦が指導に当たる。

 
滝壺の

鳥舟とりふね

 (男性)/ 雄滝おだき  06:43

滝壺の鳥舟(男性)/ 雄滝 06:43

拡大写真(2000X1500)767KB

▲▼ 行人たちは既に小一時間の御沢駈けで汗が出るほどウォーミングアップしているが禊行法に従って、みっちりと鳥舟を実践した。ここでの鳥舟は、身体に喝(かつ)を入れ、気合を高める効果がある。

 
滝壺の

鳥舟とりふね

 (女性)/ 雌滝めだき  06:47

滝壺の鳥舟(女性)/ 雌滝 06:47

拡大写真(2400X1800)0.98MB

御滝に向かって

雄叫おたけ

び!

御滝に向かって雄叫び!

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▼ 鳥舟が終わると、昨日の含満ノ滝と同じように、佐藤篤班長が真っ先に雄滝に入って滝行を行い、錬成道場最後の修行が始まった。

 
佐藤篤 班長の滝行 / 雄滝 06:52

佐藤篤班長の滝行 / 雄滝 06:52

拡大写真(1500X2500)550KB

    滝行者褌一丁雪解水   北舟 

たきぎょうじゃ ふどしいっちょう ゆきげみず

Melted snow running, the ascetic naked with a loincloth beneath a waterfall.

気合いの滝行

気合いの滝行

拡大写真(1800X2000)384KB

   迸る霊気に打たる滝行者  北舟 

ほとばしる れいきにうたる たきぎょうじゃ

An ascetic of waterfall, purifying himself with outpouring sacred energy.
長老の滝行 / 雄滝

長老の滝行 / 雄滝

拡大写真(2000X1750)480KB

▼ 千葉県佐倉市から今年初めて錬成道場に参加された足立元秀さんは、江戸時代から一定の年齢になると団体で出羽三山にお参りし、その証として、町内に碑が建てられるという。通過儀礼として行われる講のようなものらしい。

 
足立元秀さん(千葉県佐倉市)の滝行 / 雄滝

足立元秀さん(千葉県佐倉市)の滝行 / 雄滝

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▲▼ 足立さんもしきたりに従って出羽三山に参拝したが、今年、その御礼の意味もあって錬成道場に参加したという。山形県の出羽三山の威光が遠く千葉県佐倉市にまで及び、現在も存続していることに驚きを禁じ得ない。

 

振魂ふりたま

をしながら祈る!

振魂をしながら祈る!

拡大写真(2000X1500)486KB

赤壁に祈る / 雄滝

赤壁に祈る / 雄滝

拡大写真(1350X1800)523KB

▼ 石倉司さん(38歳)は、青森県むつ市に鎮座する川内八幡宮(かわうち・はちまんぐう)の禰宜(ねぎ)で、父の後を継いで宮司になるべく修行に励んでいる有り難いことに石倉さんはWa☆Daフォトギャラリーのファンで、彼の方から声を掛けてくれ、道彦に素晴らしいサイトだと紹介してくれた。

 
石倉司さん(青森県むつ市 38歳)の滝行 / 雄滝

石倉司さん(青森県むつ市 38歳)の滝行 / 雄滝

拡大写真(1700X2400)776KB

▲▼ 明るく穏やかなお人柄で、きっと素晴らしい宮司になる方だと確信した。石倉さんが滝に打たれている姿は、仏のようでもあり、やはり日本人には、神仏習合の文化が似合う。

 
手印を結ぶ

手印を結ぶ

拡大写真(2000X1600)501KB

雄滝の水流はその流量と相まって予想外に強く、水圧に屈して倒れる初心者も見られたが佐藤助彦の支援で、男性行人の滝行は、滞りなく進められた。

 
佐藤敬幸

助彦すけひこ

の支援を受けて滝行 / 雄滝

佐藤敬幸助彦の支援を受けて滝行 / 雄滝

パノラマ写真(2250X2000)1.06MB

佐藤さんの冒頭の滝行は素晴らしいものだったが撮影ポイントを模索中の撮影で不満が残ったため再度滝行をやってもらった。水量が多いと、水に隠れて殆ど見えないので、今度は滝の裏側に立ってもらった。

 

佐藤 あつし さんの二度目の滝行 / 雄滝

佐藤篤さんの二度目の滝行 / 雄滝

拡大写真(1600X2600)804KB

   湯殿山御滝行人濡褌  北舟 

ゆどのさん おたきぎょうにん ぬれふどし

Mt. Yudono, the wet fundoshi loincloth of the ascetic of Otaki falls.

徐々に滝の中に入って行く佐藤さん

徐々に滝の中に入って行く佐藤さん

拡大写真(1950X2600)958KB

▼ 滝行を終えて滝壺から上がる佐藤さん。アップで撮影すると、顔面が赤らみ、目が充血しているのが分かる。傍目には楽そうに見えても、かなり厳しい水行である。一部、鳥肌が立っている。雪解水は英語で書くと melted snow つまり「解けた雪」ということなので、夏でも冷たい。湯殿山の滝行は、一回の時間がかなり長く、身体への負担は予想外に大きい。

 
滝行を終えた佐藤さん

滝行を終えた佐藤さん

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▼ この女性は、唯一男性用の雄滝に打たれた方で、激写することができきた。赤壁(せきへき)を背に静かに合掌する姿は、神々しく、つややかな黒髪が美しかった。

 
赤壁せきへき

の祈り / 雄滝

赤壁の祈り / 雄滝

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   黒髪や滝に打たれつ合掌す  北舟 

くろかみや たきにうたれつ がっしょうす

Black hair, purifying herself beneath a waterfall joining her palms togerther.
合掌!

合掌!

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▼ 女性行人たちは、太田道彦の支援を受けて雌滝に打たれた。含満ノ滝では男女が並んでいたので、双方を撮影できたが、御滝では、雄滝の男性を撮影していると、雌滝の女性は撮影出来ないので、男性主体の取材となってしまった。

 
女性は太田道彦の支援を受けて雌滝で滝修行

女性は太田道彦の支援を受けて雌滝で滝修行

拡大写真(2400X1800)775KB

▼ ハワイから参加した奥山佳子さんの滝行は、親切にも男性行人が奥山さんの番が来ると教えてくれたお陰で、かろうじて約束を果たすことができた。

 
ハワイから参加した奥山佳子さんの滝行 / 雌滝

ハワイから参加した奥山佳子さんの滝行 / 雌滝

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▼ この方は、赤壁の岩肌から温泉が染み出ていると教えてくれた。岩の中から湯が湧き出るとは信じられないことだが、触ってみると、御神体と同じように温かく、「霊巌(れいがん)から湯が湧く」のは嘘ではなかった。

 
赤壁の岩肌から温泉が染み出ている!/ 雄滝

赤壁の岩肌から温泉が染み出ている!/ 雄滝

拡大写真(1800X1350)546KB

▲▼ 行人たちは更衣の後最後の難所である梯子場(はしごば)を登り湯殿山本宮に向かった。長さ約30mの鉄梯子は、ほぼ垂直に取り付けられており、梯子が外れたり、足を踏み外したりすると大事故になる。

 
 筆者はカメラをリュックに納め両手両足を使いひたすら上を見ながら慎重に登ったので恐怖感はなかった谷底が見える下りの方が怖いと思われる。
鉄梯子で湯殿山神社へ向かう 07:46

鉄梯子で湯殿山神社へ向かう 07:46

拡大写真(2400X1800)1.20MB

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